第137話もうみんなに忘れられている

「わあ、すごくきれい……。あの子、誰の娘なの?」

「見覚えはあるんだけど、どこで会ったのか思い出せないな」

「ちょっと近寄りがたい雰囲気だけど、ジェームズは確実に知ってる。着いたら紹介してもらえばいいわ」

客たちはシャーロットの素性が気になって仕方がなかった。フォスター家がまだ名の通った家柄だった頃、シャーロットはめったにパーティーへ顔を出さなかったのだ。

ジェームズとの結婚を半ば強いられてからは、彼を追い回しているらしいという噂まで立ち、いっそう社交の場を避けるようになった。

それから六年。フォスター家は没落し、彼女の顔を覚えている者も少なくなっていた。

無数の視線の重みに押され、...

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